割安な保険料で充実保障の共済についてしらべてみた

「都道府県民共済」「こくみん共済」「CO・OP共済」「JA共済」などなど、ネットやテレビではたくさんの共済のCMを目にします。
そこで今回は、どのような共済があるのか、特に民間の生命保険に相当する生命共済にはどんなメリット・デメリットがあるかについてしらべてみました。

共済とは

共済についてウィキペディアで調べてみると次のような説明となっています。

共済(きょうさい)とは法律の根拠のある制度共済、又は地方自治体内、企業内、労働組合内、学校内、地縁団体内、もしくは1000人以下の者を相手方として行う生命保険・損害保険に類似した保障ないし補償事業である。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

民間の生命保険に相当する「生命共済」「医療共済」、損害保険に相当する「火災共済」「自動車共済」などがあり内容も民間保険に類似した保障(補償)制度ですが、共済では商品の名称が「生命共済」「火災共済」「自動車共済」など、民間保険会社での保険という部分が共済となります
また、民間保険でいう「保険金」は「共済金」、「保険料」は「掛金」となります

代表的な共済は?

たくさんの共済がありますがその中でも代表的な共済には以下のようなものがあります。

  • 都道府県民共済
    全国生活協同組合連合会が主体となる共済で生命共済・火災共済があります。
    居住地あるいは勤務先のある都道府県の共済に加入することが出来ます。
    ⇒ 全国生活協同組合連合会公式サイト
  • こくみん共済
    こくみん共済COOPという愛称を使用する全国労働者共済生活協同組合連合会が主体となる共済で、団体生命共済・こくみん共済・火災共済・マイカー共済他多くの商品があります。
    勤務先などの労働組合経由で加入したり共済ショップで加入することが出来ます。
    ⇒ こくみん共済COOP公式サイト
  • CO・OP共済
    日本コープ共済生活協同組合連合会が主体の共済で生命共済・火災共済があります。
    共済加入のためには生協の組合員になる必要があります。
    ⇒ 日本コープ共済生活協同組合連合会公式サイト
  • JA共済
    全国共済農業協同組合連合会が主体で終身共済・医療共済・自動車共済などがあります。
    基本的にJAの組合員が加入できる共済ですが員外加入も可能です。
    ⇒ 全国共済農業協同組合連合会公式サイト
  • JF共済
    全国共済水産業協同組合連合会が主体の共済で、普通厚生共済・乗組員厚生共済・漁業者老齢福祉共済の他数種類の共済があります。
    基本的にJFの組合員が加入できる共済ですが員外加入も可能です。

共済の種類は?

共済にはいくつかの種類があります。
名称は事業者によって異なりますが代表的なものは以下のようなものになります。

  • 生命共済
    民間保険会社の総合保険に相当するものになります。
    多くは死亡・高度障害の保障をメインとして病気・けがによる入院・通院や個人賠償などがセットになっています。
  • 医療共済
    民間保険会社の医療保険に相当するものになります。
    特約でがんの保障や先進医療の保障を付加できるものがあります。
  • 自動車共済
    民間保険会社の自動車保険に相当するものになります。
  • 火災共済
    民間保険会社の火災保険に相当するものになります。
    地震保険も付加することが出来ます。

生命共済のよいところといまいちなところは?

民間の生命保険と生命共済を比較した場合にポイントになる点をいくつかまとめてみます。

生命共済のよいところ

  • 掛金(保険料)が安い
    掛金が1,000円程から加入できるなど月々の費用が安いのが特徴です。
    また、年齢・性別に関係なくコース(型)ごとに掛金が一律なので、年齢が上がるほど民間の生命保険に比べ月々の負担を抑えることが出来ます。
  • 割戻金がある
    決算時に余剰金が発生すれば割戻金があります。
    そのため年単位で考えればトータル費用はさらに安く抑えることが出来ます。
  • 加入時の告知が比較的簡単
    民間の無審査保険を除き生命保険契約には健康状態の告知が必要になりますが、生命共済の場合いくつかの質問に「はい」「いいえ」で答えるだけの告知になりますので比較的簡単に申し込むことが出来ます。
  • 内容がわかりやすい
    掛金の払込方法が一律で複雑な特約も少ないため保険の内容が民間のものに比べシンプルになっています。

生命共済のいまいちなところ

  • 場合によっては掛金(保険料)が割高
    生命共済や医療共済の場合、年齢層を区切って一律の掛金になりますので、若い世代など年齢によっては民間の保険に比べ掛金が割高になる場合があります。
  • 保障の自由度が低い
    特約などが増えてきたことで以前に比べれば保障の選択が出来るようになってきましたが、それでもまだ民間のものに比べると保障設計の自由度は低いと言えます。
  • 県民共済は加入できない地域がある
    2019年10月に福井県民共済が43番目の都道府県民共済としてスタートしましたが、鳥取県・徳島県・高知県・沖縄県の4県にはまだ県民共済がありませんので加入することが出来ません。
  • 共済にはセーフティーネットがない
    共済には民間の生命保険会社が加入する生命保険契約者保護機構のようなものがありませんので、もし万が一経営状態が悪くなると十分な保障が受けられない可能性があります。

さいごに

生命共済は月々1,000円程度からの掛金で幅広い保障があります。
例えばそれほど大きな保障を必要としないこどもや費用負担が高額になりがちな高齢者にとって、一律の掛金で「死亡」や「入院」などの保障を持てる生命共済はとても便利な商品です。
また、現在の保障に不安を感じている方にとっては、1,000円程度の掛金で必要な期間だけ保障を上乗せできるというメリットがあります。
子育て世代や家のローンを返済中の世代など、年齢によっては十分な保障内容ではないかもしれませんが、他の保障と合わせて使うなど使い方によって生命共済は魅力的な商品だと思いました。

 

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