女性の抜け毛や薄毛の特徴や原因・対処法をしらべてみた

抜け毛の症状はある日ふと気付くようです。
髪の弾力がなくなったような気がしたり、床や洗面台に落ちている髪が目に付くようになったり、分け目が少し広がったような気がしたり・・・。
最初はちょっとした違和感から始まり徐々にその変化が気になり出します。
今回は、知人が最近気にしはじめたこともあり女性の抜け毛と育毛についてしらべてみました。

女性特有の抜け毛の特徴と種類は?

女性の薄毛は、男性のように生え際や頭頂部が集中的に抜けるのではなく、髪がやせて細くなり全体的にうっすらと抜ける特徴があるようです
薄毛の部分が全体的に広がっていくことから《女性型の脱毛症=びまん性脱毛症》とひとまとめに呼ばれることが多いようですが、しらべてみると原因によっていくつかの種類がありました。

びまん性脱毛症(女性型脱毛症)

びまん性脱毛症は、更年期や閉経後のホルモン分泌量減少により起こる女性特有の脱毛です。
頭髪のボリュームが全体的に少なくなることが特徴的で、ひどい場合は頭皮が薄く透けて見えるようになってしまうこともあります。見た目の印象が変わってしまいますので、心理的に大きなストレスを感じることもあり、それによってさらに抜け毛が増えてしまうという悪い循環に陥ってしまうこともあるようです。

分娩後脱毛症(出産後脱毛症)

出産前後に女性ホルモンの分泌量が変化することで生じる脱毛です。
多くの場合1~2年で症状は治まりますが、体力の回復状況により稀に長引くケースもあるようで、頭髪全体にびまん性の脱毛が生じます。

FAGA (女性男性型脱毛症)

加齢によるホルモン低下によって生じる脱毛です。
男性の俗にいうM字型やU字型といった生え際が後退する脱毛と違って髪全体が薄くなります。
その中でも特に頭頂部が透けやすい傾向があるようです。

以降、しらべたことをまとめてみたいと思います。

女性の抜け毛の原因は?

女性の抜け毛は「加齢によるホルモンバランスや髪の成長サイクルの乱れ」「妊娠中・出産後のホルモンバランスの乱れと栄養不足」「カラーリングやパーマなどによる髪への直接的なダメージ」「過度のストレス」などが主な原因として考えられています。

加齢によるホルモンバランスや髪の成長サイクルの乱れ

加齢を原因とする女性の抜け毛症状の特徴は、前頭部や頭頂部が薄くなる男性の脱毛症と違って髪の毛の本数が年齢と共に少なくり髪の毛が全体的に薄くなっていくことです。
特に50歳代を過ぎて起きる抜け毛の症状は、女性ホルモンの減少によって起こる脱毛症の1つである《びまん性脱毛症(女性型脱毛症)と呼ばれるものが多いようで、髪の分け目が目立ってきたり、髪が細くなりボリュームダウンしたりといった変化が特徴です。

加齢による抜け毛の要因をしらべると、「ホルモンバランスの乱れ」「髪の成長サイクルの乱れ」「皮脂分泌量の減少や毛母細胞の衰え」の3つの影響特に大きいようです

ホルモンバランスの乱れよる抜け毛

その時期は人それぞれですが、閉経を迎えるとホルモンバランスがそれまでとは異なって、髪の成長に関与する女性ホルモンの一つエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌量が一気に減少し始めます
その影響で髪にハリやコシがなくなり抜けやすい状態になってしまうのです。
閉経後の女性は、ほんの少しのストレスや不規則な生活によってもホルモンバランスが崩れやすくなるようですので、必然的に髪が抜けるリスクも高くなります。

髪の成長サイクルの乱れよる抜け毛

女性の髪の毛は40歳代ごろからすこしずつ細く軟らかくなって行くことが分かっていますが、これは髪の毛の成長サイクルにおいて、成長が止まり抜け落ちた後に新しい髪の毛が生えるまでの準備期間である休止期が加齢によって長くなるためです。
成長中の髪の毛の割合が減り抜け落ちる髪の毛の割合が増えるという、発毛量と脱毛量とがアンバランスとなった結果髪の毛の本数が徐々に少なくなり薄くなっていくようです。

髪の毛には成長期・退行期・休止期という3つのサイクルがあります。
高齢になると休止期が長くなり生え変わるのに時間がかかるようになります。

成長期=髪の毛が成長する期間
退行期=髪の毛の成長が止まる期間
休止期=髪の毛が抜けて、新しい髪の毛が生えるまでの準備期間
 ↑ この期間が長くなる!

皮脂分泌量の減少や毛母細胞の衰えよる抜け毛

皮脂の分泌量が減少すると、健康な頭皮環境を保つための皮脂量が不足し乾燥しやすくなります。
すると、髪の毛のハリやツヤが少なくなっていき抜け毛が発生しやすくなるようです。
加えて成長に重要な毛母細胞の衰えも毛の髪が十分に成長できずに抜け落ちる要因となります。

妊娠中・出産後のホルモンバランスの乱れと栄養不足

出産後に多くの人が経験する抜け毛の症状は《分娩後脱毛症》と呼ばれます。
だいたい出産後2~3ヶ月目あたりから気になり始めることが多く半年から1年程度続くようですが、継続期間には個人差があり1年たっても治まらない人もいるようです。
多くの場合、出産後半年ほどたったころに抜け毛のピークを迎えるようですが、期間同様抜け毛の量にも個人差があり、ほとんど気にならない程度の抜け毛で終わる人もいれば、シャワーのたび浴室の床に大量の髪が落ちていたりブラッシングをするとブラシにたくさんの抜け毛が絡んだり、ひどいケースでは完全に地肌が透けて見えるくらい抜けてしまうこともあるようです。

どれだけ抜けるのか、いつまで続くのかが心配になる出産後脱毛症ですが、多くは出産後1年までにほぼ治まり症状も徐々に回復するようです。
気にしすぎてストレスを溜めることのないようにしましょう。

出産後に抜け毛が増える主な原因は、「ホルモンバランスの乱れとそれによる毛髪サイクルの乱れ」「妊娠中・出産後の栄養不足」「産後の生活の変化とそれによるストレス」などです。

ホルモンバランスの乱れによる出産後の抜け毛

出産後の抜け毛の一番の要因と言われているのがホルモンバランスの乱れです。
毛周期と呼ばれる髪が生え変わるサイクルには、女性ホルモンのひとつであるエストロゲン(卵胞ホルモン)が関与していることが知られています。
妊娠中はこのエストロゲンともうひとつの女性ホルモンプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌が徐々に盛んになることで髪は通常より抜けにくくなります。
本来のヘアサイクルでは抜けるはずだった髪がそのまま抜けず維持されることになるわけです。

妊娠中に体毛が濃くなる人が多くなるのもエストロゲンの分泌量が増えるためです。

ところが、出産後はエストロゲンなど女性ホルモンの分泌量が急激に減少します。
すると、通常のサイクルで抜ける髪とあわせて本来のサイクルでは妊娠中に抜けるはずだったけれどエストロゲンの影響で抜けなかった髪とが一緒に抜けてしまうため、一時的に抜け毛が多くなってしまうのです。

髪の毛には成長期・退行期・休止期という3つのサイクルがあります。
妊娠・出産時は女性ホルモンの影響で成長期から退行期をとばして休止期に移行してしまうようです。

成長期=髪が成長する期間
退行期=髪の成長が止まる期間 ← この期間がなくなる!
休止期=髪が抜け新しい髪の毛が生えるまでの準備期間

通常、休止期は3~4ヶ月続きますので一気に抜けてしまった髪の毛が生え始め薄毛状態が解消されてくるのはその期間が過ぎてからです。

栄養不足による出産後の抜け毛

胃のむかつきや吐き気など妊娠中のつわりが重いと、食欲不振になったり偏食になったりして栄養バランスの取れた食事が摂れなくなったりします。すると、健康な髪を作るために必要な栄養も不足して抜け毛が増えることになります。
また、妊娠中にきちんと食事ができて栄養をとっていたとしても、出産後は慣れない子供の世話などで忙しく食事ができなかったり、体型を戻そうと過度なダイエットをしたりすることで栄養が不足し抜け毛を助長してしまうこともあります。

生活の変化による出産後の抜け毛

出産後退院すると、それまでのライフスタイルに育児という慣れない行動が加わります。
もちろん配偶者や同居する親族の助けはあるでしょうが、すべてを頼るわけにはいきません。
特に夜間、ぐずる子供をあやしたり授乳したりすることは想像以上に重労働で睡眠不足を招くことにもなります。
出産により消耗した体調が完全に回復しないうちにそうしたことに追われることでストレスが蓄積し、結果抜け毛を加速させてしまうと考えられます。

カラーリングやパーマなどによる髪への直接的なダメージ

よく言われることですが、ブリーチやパーマなどで薬剤を頻繁に使う」ことも頭皮にダメージをあたえ抜け毛が増える原因となります。
また、髪を引っ張る髪型」も髪と頭皮の両方へ負担がかかりやすいため抜け毛が増える原因となることがあるようです。

上記の他にも、自己免疫疾患の一種である円型脱毛症や頭皮のトラブルによる脱毛症、病気によっておこる脱毛症、服用している薬剤の影響で起こる脱毛症、過度のダイエットなどを原因とする栄養不足によっておこる脱毛症など女性の抜け毛には多くの原因があるようです。

 

女性の抜け毛の対処法は?

女性の抜け毛対策として有効といわれているものには、食事や運動といった日常生活に気を使ったりマッサージなどの頭皮ケアを丁寧にするといった「生活習慣の改善」や育毛効果がある成分を含む「サプリ・シャンプー・育毛剤の使用」などがあります。

生活習慣の改善

髪は毛母細胞が活発に活動することで成長します。そのため、毛母細胞を健やかに保つよう生活習慣を整えて健康的な生活を送ることがとても大切になります。
そのほかにもホルモンバランスを整えたり頭皮の血行を促進したり日々の生活に気を使うことで症状が改善されることもあるようです。
一般的に有効であるといわれている方法には以下のようなものがあります。

髪や頭皮に良い食事

髪の主成分であるタンパク質「ケラチン」をはじめ、それを合成する亜鉛、新陳代謝を促進するために大切な栄養素となるミネラルビタミンなどが含まれた食事をバランスよく摂取し頭皮環境を整えましょう。

適度な運動と十分な睡眠

適度な運動は血流改善やストレスの発散にとても有効です。
無理のない範囲でウォーキングなどの軽めの運動を毎日の習慣にして頭皮環境を整えましょう。
また、髪の成長に重要な成長ホルモンは特に睡眠中に多く分泌されます。毎日しっかり睡眠をとり成長ホルモンの分泌を促進しましょう。

ストレスの発散

過度のストレスはホルモンバランスを乱し抜け毛が増える原因になります。
ストレスの発散や軽減を心掛けることはホルモンバランスや自律神経を整えることにつながり髪にも良い影響を与えることでしょう。

育毛サプリや育毛剤の使用

生活習慣の改善だけでは思うような結果が得られないときの選択肢として挙げられるのが「育毛サプリ「育毛剤「育毛シャンプーなどの使用です
有効成分として植物由来の「センブリエキス」や「グリチルリチン酸ジカリウム」が使用されている製品は、安心して使えるものでありながら健やかな頭皮環境を保ち発毛促進や脱毛予防の効果が期待できるようです。

育毛シャンプーの利用・頭皮マッサージ

頭皮に優しい成分のシャンプーで皮脂を残しながら汚れを落とし清潔な状態を保つことは抜け毛予防になるようです。
あわせて頭皮をマッサージすることで血行を促進し頭皮環境を整える効果があります。
ただし髪の洗いすぎは頭皮の皮脂を必要以上に落としてしまい、それによる乾燥やダメージがさらなる抜け毛を引き起こしてしまうことがありますので要注意です。
また、シャンプー後はすすぎ残しがないよう十分に洗い流すことが大切です。

育毛サプリの使用

ノコギリヤシ、イソフラボンなどホルモンのバランスを整えるといわれる成分が含まれるものなど多くの種類のサプリメントが発売されています。
自身の抜け毛の原因を改善できる成分が含まれるサプリを一定期間継続してを服用することで、体の内側から抜け毛を抑制する効果が期待できます。

女性用育毛剤の使用

医薬品や医薬部外品の育毛剤を使用することで頭皮環境の改善が期待できます。
女性用育毛剤の主要成分であるセンブリエキスやグリチルリチル酸ジカリウムは、髪を作る毛母細胞に働きかける成分が含まれていますので抜け毛対策には有効です。

専門クリニックでの治療

最近は女性専用のヘアクリニックも増えています。
専門クリニックで治療することでより本格的な効果を期待できるかもしれません。

薄毛専門クリニックや皮膚科では内服薬や外用薬を用いて治療することができます。
しっかり治療したい場合や自身でのケアに限界を感じた場合は受診してみましょう。

 

さいごに

女性にとって抜け毛や薄毛など髪の悩みはとても大きなストレスになるでしょう。
突然スタイリングが決まらなくなったり、ブラシにいつもより多く髪が絡まっているような気がしたらもしかすると脱毛症のサインかもしれません。
きっかけは加齢・出産・ストレスなど様々ですが、毎日の生活リズムや食事に気を使ったり適度に体を動かしたり、場合によってはサプリメントや育毛剤を使ってみたりすることなどでその変化はある程度コントロールできそうです。
もし気になり出したら無理なく出来ることから始めてみてはいかがでしょう。

 

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