近年、身体的・性格的特徴をはじめ体質や病気のかかりやすさまで遺伝子が影響していることが解ってきました。ヒトのすべての遺伝子配列における個人差はほんの0.1%にすぎないといわれていますが、そのたった0.1%の違いで、心臓の病気にかかりやすい、太りやすい、お酒に弱いといったさまざまなことが左右されているのです。
今回はそんな遺伝子を分析できるキットについてしらべてみました。
遺伝子検査とは
「遺伝子検査」とは生涯変わることがない遺伝子の情報を解析し、生まれつきの体質やかかりやすい病気などを調べることで将来のリスクを確認し、それをできるだけ減らせるよう生活改善等をするための指標を得ることが出来る検査です。
遺伝子検査の方法
遺伝子検査では、通常検査用の綿棒のような採取具で口腔内細胞を採取したものを解析します。
口腔内が清潔な状態でない場合など正しい検査結果が得られないこともあるようですが、採血などのように専門的な技術や知識が必要がありませんので、郵送で検査できるキットなども発売されています。
遺伝子検査でわかること
「遺伝子検査」では、病気の発症リスクや身体的特徴の傾向などいろいろなことがわかります。解析数において圧倒的なシェアを持つジーンライフの公式サイトを見ると以下のように書かれています。
遺伝子検査でわかることの例
遺伝子検査キットで分析できる身近なこと
ジーンライフ同様オンラインで遺伝子検査キットを販売しているハーセリーズのキットでは、自身が遺伝子的に「どんなスポーツに向いているのか?」や「どのくらい太りやすいか?」などを検査することが出来ます。
スポーツ遺伝子を検査する「DNA EXERCISE遺伝子検査キット」
この検査キットではスポーツに関する3種類の遺伝子を検査することで、自身が瞬発力派なのか持久力派なのかそれともバランスのとれた万能派なのかを判定することが出来ます。
結果レポートでは体質にあったスポーツをはじめおすすめトレーニング方法や栄養摂取のアドバイスを確認することが出来ます。
肥満遺伝子を検査する「DNA SLIM ダイエット遺伝子検査キット」
この検査キットでは最先端のFTO遺伝子を加えた5種類の肥満遺伝子を分析することで太りやすい体質かどうかを判定することが出来ます。
エネルギー消費効率から肥満になりやすいかどうかを調べるだけでなく、基礎代謝や脂質・糖質の代謝から『内臓脂肪型肥満』になりやすいのか『皮下脂肪型肥満』になりやすいのかなども判断し、食事や運動のアドバイスを確認することが出来ます。
お酒に対する強さを検査する「アルコール感受性遺伝子検査キット」
2つのアルコール感受性遺伝子を分析することで、お酒に強いか弱いかに加え飲酒による将来の健康に対する影響などを判定することが出来ます。
少量の飲酒で顔が赤くなったり脈が速くなるような体質は、アルコールの分解が遅く様々な健康障害を起こしやすいといわれています。
この検査では、アルコールに対する体質はもちろん悪酔いの原因と言われるアセトアルデヒドに対する体質も確認することが出来ます。
さいごに
今回は、遺伝子検査キットについてごくごく簡単にしらべてみました。
まだまだ身近なものではないかもしれませんが、その内容は大げさな将来の身体的リスクだけでなく肥満のリスクがわかるものやアルコールに対する強さがわかるものなど、日々の生活を見直すちょっとしたヒントになる検査のようでした。
もしかすると近い将来、職場や学校の健康診断のような感覚で行われる身近な検査になる日が来るかもしれませんね。